考古学は〇〇である。(麻雀編)

我が家の家族の共通の趣味の一つに、麻雀があります。

私は朝から某考古学系雑誌のDTP編集作業をしていました。
パソコン上に表示されているページを次男が覗きにきました。

次男「なにしてるの~?あっ、テンバコだって♡」
私「テンバコ※?…あ、ほんとだ表にテンバコって書いてあるね~」
夫「なんでお前テンバコ知ってるの?」

発掘調査や整理作業の現場に欠かせない
テンバコ(イラスト:金田)。

※考古学の現場では、遺物を取り上げる時や保存する時に使うプラスチック製のコンテナ箱のことを通称テンバコと呼びます(「テンバコ」は天昇電気工業さん(リンク先は天昇電気工業さんのウェブサイトです)製の箱で、商標名です。イラスト参照)。発掘調査現場・博物館などの展示施設で見たことがある方もいらしゃるのでは?。

次男「えっ、僕もテンバコ毎日使ってるよう♡」

夫・私「は……………??」

次男「箱かぶったら、飛びっ!ドッピョーン!」

夫・私「 麻 雀 か  ! ! w 」

麻雀牌や点棒が入っているテンバコ

※麻雀では、点数をカウントするための点棒を入れておく箱のことを点箱(テンバコ)と呼びます(画像2・右端参照)。負けが続いて点箱内の点棒がなくなることを「箱かぶり」・「飛んだ」といい、ルール上多くの場合、そこでゲーム終了ということになります。

おや?考古学と麻雀には共通点がありますねえ。

麻雀は、牌を取ったり捨てたりしながら自分の手牌をルールのもとで揃えていく(役を作る)ゲームです。

基本的には、同じ種類の連続した数字の三つの牌を集める「 順子」(シュンツ)、同じ牌を集める「刻子」(コーツ)、の組み合わせで成り立ち、ルール内での役と呼ばれる上がりのパターンによって点数が変わります。考古学にも、類似のものを集める、または同じカテゴリーのものを集めて観察を試みるという研究方法があります。

また、麻雀は、牌を積んでからスタートします。積まれた牌を順番に取っていくわけですが、それはまるで、考古学でいうところの層位学という考え方に似ています。ルールにのっとり、順番に地層をはいでいくわけです。ですが、撹乱・再堆積がおこっている場合には、順調には層位を確認できないことが多々あります。それは麻雀でいうならば、他者の捨てた牌を自分のものにし、牌を取る順番が変わる「ポン」・「チー」を相手にされることによって、自分が取るはずだった牌が取れなくなる展開になることと共通しています。

麻雀の場合、他者の捨て牌を見ながら相手が作っている役についての仮説を立て、戦局を読みながらその仮説を変えていかねばなりません。これも考古学の方法と近いものがありますね。

なお、立直(リーチ)や緑一色(リューイーソー)は、中国で麻雀が生まれた時にはなかったルール・役で、アメリカに渡ってプレイされるうちにできたものだと言われ、それが日本にも導入されたという歴史があります。文化はただ伝わるものではなく、様々に工夫や変化を遂げ、また取捨選択され、洗練されて広がったり、再びその起源に近いところにも相互に影響を与えていくことを感じることができます。そのような経緯をモノからとらえるのは正に考古学!

そう!オーソドックスなルールを踏まえながら、意外な手を打って相手の予想とは違う方を模索しなければ目標にたどり着けない。それが、考古学と麻雀なのです。

というわけで、考古学は、麻雀である!といえます。(おい、言っちゃったよw)

しかしながら、大きく違う点が一つあります。それは、考古学研究には、麻雀のような「上がり」はないということです。

永遠に続く麻雀、あなたも参加してみませんか。

(な…何を言っているのかわからねーと思うが おれも何を言っているのかわからねえ…)

いつだって考古学!のことを考えていると、なんでも考古学に結びつけたくなるというお話でした。

興味を持たれた方はぜひ麻雀を!そして何より、考古学を!!

The following two tabs change content below.
金田あおい

金田あおい

代表・デザイナー時代意匠考案 藍寧舎
大学・大学院で考古学を学んだのち、考古学や歴史学が持つ肯定的な側面に焦点を当てたデザインをしたいと専門学校へ。現在は、デザイン製作・ワークショップ・トークイベントなどをおこなう、時代意匠考案 藍寧舎(らんねいしゃ)として活動しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


Scroll to top