困難を乗り越えた軌跡。(前編)

それは、お昼ご飯を作るのが面倒で、近くのモスバーガーで済ませようとした日のことでした。

長男(高1)「海老カツバーガーうめえ」

私「んー私はモスチキンが最高だと思うね。美味しい。古代の人も「なんだこれ美味しい!」というものを食べたりしたことあったのかな」

長男「味覚も材料も今とは全然違うやろ」

私「まあそう言ってしまえばしょうがないんだけども。・・・ああ、そういやあ考古学やってると昔の人の気持ちがなんとなくわかったような気になることがあるよ」

長男「なんやそれ」

私「一つ話をしよう。平城京と平安京は知ってるよね?」

長男「奈良と京都にあった都やろ」

私「そう。実は、それぞれの都は全く違った考え方によって条坊が引かれているんだって」

長男「条坊って碁盤の目?」

私「うん、碁盤の目と呼ばれてるね。条坊は、簡単に言えば都の区画のことなんだけど、ちょっと図を描くから見て」←モスの紙ナプキンに描き描き。

長男「なに」

私「平城京は、まず線を引くのね。碁盤の目のような(図1)」

平城京の条坊(一部)の引き方を模式的に表した図(図1)

長男「うん」

私「それから、その線をまたぐように両方均等に道路の部分の幅を取る。道路の幅は、朱雀大路が一番広いんだけど、他のところも規則的に決まった幅で道路が作られているわけよ」

長男「は、それで?」

私「つまりね、平城京は、太い道がある区画ほど、宅地面積が狭くなるということになる。わかる?(図2)」

平城京の条坊(一部)の道路と宅地の取り方を模式的に表した図(図2)

長男「あー、確かに」

私「これは私の想像だけど、偉い人は本当は太い道があって宮殿(北側)に近いところに広い宅地を取りたいんじゃないかな」

長男「まあな」

私「だけど、この都市計画ではそれは実現していない。大きな道路の近くは宅地が狭いからね」

長男「ふーん。じゃあ何が言いたいの?」(後編へ続く)

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金田あおい

金田あおい

代表・デザイナー時代意匠考案 藍寧舎
大学・大学院で考古学を学んだのち、考古学や歴史学が持つ肯定的な側面に焦点を当てたデザインをしたいと専門学校へ。現在は、デザイン製作・ワークショップ・トークイベントなどをおこなう、時代意匠考案 藍寧舎(らんねいしゃ)として活動しています。

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