「土偶変遷Tシャツ」はこうしてできた!

今日は、1月22日(水)販売開始の新商品「土偶変遷Tシャツ」の開発経緯をご紹介します。

発端は、多田の母校である昭和女子大学のOGからの依頼でした。人間文化学部歴史文化学科の考古学担当教授である小泉玲子先生の還暦をお祝いするパーティーの記念品として、アーケオスケールでTシャツを作って欲しいとのお話をいただいたのです。小泉先生には私も大変お世話になりましたので、もちろん二つ返事で「作ります!」とお応えしました。

先日行われたパーティーで無事小泉先生にTシャツをお渡ししました

昭和女子大学OGの皆さんからいただいたご要望は、
①大学が発掘調査している神奈川県足柄上郡大井町にある中屋敷遺跡出土の土偶形容器を用いたデザインにして欲しい!
②昭和女子大学とアーケオスケールのコラボではあるけれど、大学のロゴなどは入れなくてOK!
③もちろんアーケオスケールの商品としても販売してOK!
とのことでしたので、それならば縄文草創期から弥生前期までの土偶の変遷がわかるようなものはどうかと提案し、ご了承をいただきました。

昭和女子大学側の窓口になってくれたのは、植物考古学の佐々木由香さん(明治大学黒耀石研究センター/(株)パレオ・ラボ)でした。実は佐々木さんは私の一期後輩で、大学の考古学黎明期を共に過ごした仲間だけに、打ち合わせは非常にスムーズでした。

中屋敷遺跡発掘現場。後方の山腹に建つ白い建物が大学の寮です

昭和女子大学が発掘調査をしている中屋敷遺跡は、昭和9(1934)年に行われた道路工事の最中に土偶形容器(国指定重要文化財)が出土したことで知られています。この遺跡のすぐ近くに大学の寮があることから、1999年より昭和女子大学が地主さんのご協力のもと、発掘調査をしています。

個人蔵のためいつでも拝見できる土偶ではありませんが、特別に見せていただくことができました

一帯は関東で最も早く米作りを始めた地域と言われており、縄文時代から弥生時代への過渡期の様相を明らかにすることを目的としています。ゆえに、昭和女子大学調査団にとって、土偶形容器はシンボルのような存在。調査団マスコットはもちろん土偶形容器の「やしきちゃん」♪ かわいいです。

野帳にも土偶が!貴重すぎて使えませんっ!

さて、変遷を表す並べ方ですが、私の頭の中では最初から、巻物をハラリと解いたようなSの字に並べて時間経過を表したいと思っていました。奇しくもSは昭和のSでもあるので、変遷を示しながらも昭和の頭文字Sを象ったデザインになっています。

デザイン上の工夫などはまた改めて金田からお伝えしますが、個々の土偶の向きにぜひ着目していただきたいと思っています。それぞれが正面を向いているのではなく、時代の流れを追うがごとく、次の土偶の方を向いています。大トリの土偶形容器のみが正面を向いているところもポイントです。
角度をつけることで、例えば三内丸山遺跡の板状土偶は髪型のおもしろさとその薄さが際立ちました。レア角度ですよね。

11体の土偶の中には商標登録がされているものもあり、それらの許可申請もなかなかに大変な作業でした。また、初めて商用利用されるという土偶もおり、お許しをいただくのに難航したものもありました。アーケオスケールとしては、できれば所蔵先様にも気持ちよく応援していただきたいという思いがありますので、粘り強く交渉させていただきました。ご尽力いただきました所蔵先様には改めて御礼申し上げます。

今後もアーケオスケールは、報告書や実測図に忠実な形でモノづくりに取り組んでいきたいと思っております。今回もたくさんの想いを込めて作った「土偶変遷Tシャツ」は、1月22日(水)販売開始です。
どうぞよろしくお願いいたします。

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多田みのり
旅と歴史のライター、奈良市観光大使 大学・大学院で考古学、歴史地理学を学び、一般企業に就職。その後、一般の方にわかりやすく考古学の成果を紹介することで、自由に歴史を語り、想像する人が増えてほしいとの思いから、歴史ライターに転職。雑誌やウェブでの取材、執筆、編集のほか、小中学校でのワークショップや講演などを行なう。

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