国が配布した布製マスクに関する一考察(その2)

国が配布した布製マスクを構成する要素は、例えばマスクそのもの、そしてパッケージ、チラシのデザインなどなど多岐に渡ります。
その中でも、今日から数日は、まず私が気になっていたチラシのデザインについて分析してみようと思います。

昨日のブログで触れたとおり、

メディアなどに掲載されていた首都圏型の(「密」の字が上部に大きく掲載されている)もの(図1)、

図1

また、鹿児島と奈良でみられた「新しい生活様式」の実践例と書かれたもの(図2)、の少なくとも2種類があることがわかりました。

図2

さて、このチラシの裏面はそれぞれどうなっているでしょうか?

ここでは、首都圏型(と思っていた)図1のものをA類、図2のものをB類と呼ぶことにします。

A類が届いたという東京都西東京市在住の友人に写真を撮って送ってもらったところ、A類の裏面は、このようになっていました。

一方、B類の裏面はこのようになっています。

実は当初、私はチラシのデザインはこの2種類しかないように感じていました。ですが、ちょっとしたことから3種類あることに気づいたのです。それは、とある記事を読んで、そこに掲載されていた写真に違和感を覚えたからでした。

朝日新聞掲載:国が配布した布製マスク

あれ?おかしいですね。向かって右のおもて面をみる限り、A類であることは確かなのですが……


間違い探しです。さて、西東京市に配られたマスクとどこが違うでしょうーか!?

チッチッチッチッ……ポーン!

気づきましたか?

そうです。裏面一番下の帯の色が違うのです。朝日新聞掲載のものは紫、西東京市のものは水色です。

ここで、A類は2つに細分されることがわかりました。

なぜ?なぜ色を変えたのか??と思いますよね。その疑問は後にとっておきましょう。

他にも違いがないか、A-1類(帯が紫(6/29、読者さまから、紫というよりは濃紺・瑠璃色に近いのではないかとご指摘いただきました。実物が手元になく、写真のみで判断して紫としてしまっています。申し訳ありません))、A-2類(帯が水色)と設定して、この2つを比較してみます。すると、細かい差異があることがわかってきました。

(ここで一言謝罪したいのですが、私が1枚ペラの台紙だと思っていたこのチラシ、袋を開けてみると2つ折りのパンフレットになっていました。ですので、郵便印のある方を表紙、そして広げたところを中ページ、表紙の反対側の面を裏表紙と呼ぶように変更したいと思います。)

A-1類、A-2類を細かく見ていくと、裏表紙には、帯の色だけでなく文言にも相違点がありました。
A-1類にあった「一部の地域に」という言葉、そして「他の地域でも」という言葉が、A-2類では削除されています。

これは、A-1類の段階では「一部の地域」だった緊急事態宣言が、A-2類の段階ではすでに一部のことではなくなっている状況を反映している可能性が指摘できるのではないでしょうか。

また同様に、「他の地域でも」という言葉が意味をなさなくなったということは、全国的に感染が拡大したことを表していると捉えられます。

よって、A-1類よりも、A-2類は後出的な要素を持っていると考えることができるのではないでしょうか。

(その3に続きます)

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金田あおい

金田あおい

代表・デザイナー時代意匠考案 藍寧舎
大学・大学院で考古学を学んだのち、考古学や歴史学が持つ肯定的な側面に焦点を当てたデザインをしたいと専門学校へ。現在は、デザイン製作・ワークショップ・トークイベントなどをおこなう、時代意匠考案 藍寧舎(らんねいしゃ)として活動しています。

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